元・陸上幹部自衛官の13年間の奮闘記

ダメダメ大学生だった元陸上自衛官の13年間の自衛隊での経験や教訓を共有するブログ

陸上自衛隊を退職した本当の理由 〜もう少しで、本当に大切なものを失うところでした〜

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おはようございます。

元・国防男子の「大吉」です。

 

今朝は、目が冴えてしまって2時間くらいしか寝られず。

理由は、恐らく将来のことが不安になってのことかも・・・

 

以前の記事でも書きましたが、

今年の春に13年間勤めた陸上自衛隊を退職しました。

地位も名誉もエリート街道?もすべて捨てて。

 

退職理由は色々あるんだけど、職場には

「長男として実家の農業を継ぐ必要がある」

ということを理由に退職しました。

 

でも、本当は他にも理由はあったんです。

 

仕事より大切なもの

それは、「家族との時間を大切にしたい。」というもの。

これまでの僕は、家族を犠牲にして仕事に没頭していた。

僕は、結婚してすぐに米国留学をさせてもらっていたので、

いきなり妻と離れ離れの生活となってしまった。

妻も一緒に行くことは可能だったが、妻の父の体調が悪かったため、

妻は日本に残った。

 

僕の帰国後、子供(娘)に恵まれ、妊娠から生まれるまでの約1年間は、

ちょうど指揮幕僚課程(CGS)という2年間の教育期間中。

司令部や部隊勤務と比べて比較的時間に余裕があるということもあり、

妻と子供との生活を存分に満喫できた。

子供の出産にも立ち会うことができたし、妊婦のケアや子供が生まれてから時折、

お風呂に入れたり一緒に寝たりすることもできた。

 

しかし、今度は1年間の南スーダンへのPKOミッション(UNMISS)へ。✈

海外派遣は、陸上自衛隊に入隊してからの「」であったし、

いつかは世界で活躍したいという気持ちで仕事をしていたので、

以前から熱望はしていた。

そこへ運良く、南スーダンの国連ミッションの司令部要員として

重要なポストを経験させていただけることになった。

 

このことは、もちろん、妻とも相談をして決めたことなのだが・・・・

 

この海外派遣中の1年間が、家庭にとって「危機」となった。(T_T)

南スーダンは通信インフラもままならず、

家族とのやり取りはほとんどがLINEのメッセージ。

1日のうちに辛うじてLINEのテレビ通話ができるのが、

現地時間の午前4から5時頃。

日本とは6時間の時差があるので、日本だと午前10時から11時くらい。

子供が保育園に通っている時間なので通話ができない日が続いた。

 

当然、当時2歳の娘は僕のことを忘れてしまっていた。

僕が国連休暇をもらって日本に一時帰国をしたときのこと。

久しぶりに家族に会うことができた。

娘は、2歳にしてちゃんと気遣いができる子で、

僕の居なくなったスキを見計らって、「ママ、あの人だ〜れ??

 

ショッッッック!!(´・ω・`)

 

そういうことがあったので、国連から与えられる年2回の国連休暇は、

できるだけ家族との時間を過ごせるように日本に帰国して、

家族と楽しい時間を過ごした。 

しかし、僕が不在の間、ちょうど子供のイヤイヤ期が始まり、

もともと精神的に強くない妻にとってはかなりの負担がかかってしまったようで、

妻は精神的にかなり疲弊してしまっていた。

娘は今でこそ病気にかからなくなったが、1年前は手足口病にかかったり、

高熱をだしたりと、よく体調を崩し、妻にとっては肉体的・精神的に激務となった

1年だったようだ。

 

僕も1年間も家族と離れて暮らして、南スーダンから妻と電話やLINEを通じて

話している中で、

「自分にとっていちばん大切なものは何なのか?」

「家族はこのままで大丈夫なんだろうか?」ということを考え続けた。

僕が出した結論は、「仕事より家族家族が第1優先」。

 

僕は、これまで本当に仕事が大好きで、仕事一筋でやってきた。

独身のときは、職場に泊まったり、休日出勤は結構していた。

仕事をやるのは全然「苦」ではなかったし、

与えられた仕事をしっかりとこなしているという充実感、

それに対して周りから称賛や信頼を得られること、

自分自身が次第にレベルアップしていることに快感すら覚えていた。

忙しければ、忙しいほど、楽しい!

追い詰められれば、追い詰められるほど、ワクワクしてしまうよな、

ワーカホリックww

 

仕事をしっかりやっていたら、毎月給料は入ってくるし、

家族も食いっぱぐれる事はない。

特別国家公務員としての地位もあり、部屋を借りるにも、

家を買うときにローンを組むときにも全く問題ない。

定年まで勤め上げれば、生活の安定は保証されているから万々歳!

 

「俺は、仕事で生活に必要な金を稼ぐ。妻は家で家事をしっかりやってくれればいい。 当然でしょ?」

当時は、一番大切なコミュニケーションを取る努力もせず、

このような考え方しかできていなかった。(←クソ旦那ですよね(-_-;))

 

 「俺は、仕事で疲れてるんだ!」

 「仕事上の付き合いだから仕方ないだろう!」

 

正しく、主婦の敵

全国の奥様方から批判を受けるようなことを平気で言って、ケンカばかりしていた。

 

 「パパは、ブー!

 「ママ、せいかーい!」と言われる始末。 工エエェェ(´д`)ェェエエ工

 

僕が不在の1年間、妻と娘には大変な1年間を乗り切ったという「硬い絆」

で結ばれているのだ。

妻が目を擦っていると、僕がまた妻を悲しませたと思ったのか

「ママー、どうしたの?また、パパ?」とまで(泣)。

 

ただ、妻は目を擦っていただけなのに・・・鈍感な僕でさえ、

「これは、マズイな。家族が崩壊する。俺のせいで。」

「こんな小さい3才児にまで、心配をかけてしまっていたのか・・・」

と、猛省をした。

 

もう少しで、大切なものを失うところでした。

 

僕にとって、本当に大切なものは、仕事じゃなくて家族!!

絶対にそう!

しっかりとした家族の基盤があれば、生活はなんとかなる!

なんとかする!

 

4月から、市ヶ谷の防衛省本省にある陸上幕僚監部での勤務が決まりつつあったが、

それを断念して、新たな人生を踏み出すことを決意した。

陸上幕僚監部へ行けば、多忙のため、僕は恐らく仕事に明け暮れ、

家族に気を配る余裕がなくなってしまい、

喧嘩の日々が続くことは目に見えていたからだ。

陸上幕僚監部へ行けば、また同じ轍を踏むことになってしまう。

そして、家族が崩壊する・・・

陸上幕僚監部で勤務をして、家に帰ることができず

(例えば、月曜日に出勤して土曜日の朝に家に帰る)

家庭が崩壊した人を何人も見てきた。

 

確かに、自衛官は国民の付託に応え、国家に奉仕するのだが・・・

家族を犠牲にしてまで???

 

結婚して、新しい家庭を作って、周りの環境が変化すれば、

当然これまで普通にできてきたものができなくなってしまうこともあるよな・・・

と自分に言い聞かせ、

そして、退職することを妻に相談した。

 

なんと、妻は快諾してくれた。

(何て素晴らしい妻なんだ!僕がいない間もしっかりと家族を守ってきてくれた。公務員という安定を無くしてでも退職を快諾してくれた。僕にとって、神様のような存在。僕の妻は、神様。頭があがりません!)

 

退職の決め手はスピリチュアル?

そんな妻は、今スピリチュアルに興味があるらしい。

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僕はそういうものは全く信じないのだが、これがまた驚くほど当たっているんだ。

 

僕のことも、何もかも怖いくらいに見透かされていた。

 

衝撃的だったのが、妻がスピリチュアルの先生に話を聞いて帰ってきた。

そして、僕について言われたことが、

旦那は、人間的に育ってない。言ってみたら、中2くらいの精神年齢

しか無く、全然心が育ってないのよ!」(← ちゅ、ちゅーにだと〜!)

 

「あなたの旦那は、これまで幸せな家族で育って、周りの人にも恵まれて、本当の苦労をしてきていないからなのよ。ご先祖様にしっかりと守られているの。」

だってー。

 

ひぇ〜きびしーー(-_-;)

 

かなりのショックを受けたが、でも当たっているかも・・・

これまでの人生は、順風満帆だった。大きな挫折をすることもなく、

仕事も順調だった。

僕は運だけで生きてきたのかもしれない。

本当の苦労をしてきていない。だから、心が育ってない・・・

 

僕とは真逆で、妻は、

あなたの精神年齢は、80歳くらい。かなり成熟している。これまで、色々な経験を積み重ねてきたんでしょう。

という事を言われたらしい。

 

「やっぱりだ。道理で、口喧嘩をしても妻には勝てなかったんだ・・・」

 

妻はもうすぐ悟りの境地に達するが、僕はまだ思春期wwwww

勝てるわけがない・・・

僕より人生経験が少ない妻が、すでに悟りの境地の一歩手前に君臨しておられるとは・・・

妻は、さぞかし濃厚な人生を歩んできたに違いない。

 

これまで、妻の特殊な能力には気づいていた。

いつも物事をもの凄く掘り下げて考えていて、

シャワーのようにスラスラと止めどなく言葉を話す。

しかも、常に頭をフル回転して、常に感謝の気持ちを忘れずに相手の立場に

立って物事を考えている。

 

「なんか、経営者みたいだなw」

 

スピリチュアルの「オーラの色」って本当にあって、

過去や現在のことも見えているらしい。

そして、将来進むべきベストな道も指南が可能

 

そんな特殊な能力を持ってる人間って本当にいるのだろうか?

 

実際にその場にいない僕や娘の事を含めて、あそこまで正確に言い当てられると、

スピリチュアルの世界って本当に存在するのかなって、

信じざるを得なくなってしまった。

 

そして、この1年間、僕は家庭としっかりと向き合い、

周りの人(特に、妻)の賛同と協力を得ながら人間的に成長していく時期らしい。

つまり、精神年齢が中2の僕が80歳の妻に、色々と人生について学びながら

成長していく時期。

転職は、それからでも遅くはないということ。

こんな夫婦だけど、お互いに無いものも持っていて、磁石のNとSのように

相性は抜群にいいんだって!w

不思議でしょ?

 

その先生によると、人生には色々な道があるが、

人生の岐路に立ったときにどの道を選ぶか

今後の人生が大きく変わってくるんだって。

 

僕自身の重大な欠点をそのままにしておいたら、自分自身の成長は無い

客観的に自分自身を見れない僕に、重要なアドバイスを与えてくれた

スピリチュアルの先生には、本当に感謝したい。

(先生、ホントにありがとう😭)

そして、そんな人生を左右するような重要な情報を持ち帰って来てくれた妻は、

マジ半端ねぇー!

 

これからは自分を客観的に見て、できていないところは改善して、

家族全員で成長できるように頑張っていきます。

 

この幸せが、ずーっと続きますように!

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最後まで読んできただきありがとうございました。

今日も皆様にとって良い一日となりますように!

 

元・国防男子 「大吉」